コケ退治のコツ

コケ退治のコツは硝酸塩濃度の管理

コケ退治に焦りは禁物です。病気が蔓延している訳ではありません。
短期間でコケが出ない環境に激変させる方が危険です。1ヵ月くらい時間を掛けて、コケが発生
している原因を突き止めて改善しましょう。強烈に効く薬剤も販売されていますが副作用で
クリプトやウィローモスが駄目になる事があります。ゆっくりと効く薬剤と、水質改善を行い
徐々に退治してください。

緑コケの退治方法

コケの中でもガラス面に強力に貼りつく緑色のコケがあります。下の写真が緑コケです。
ガラス面に付く緑コケは、珪藻類という植物の一種です。単細胞性の藻類のなかで、ケイ酸質
の硬い殻によって細胞が覆われています。細胞分裂で増え、外側の固い殻で守られている
ので、剥ぎ取るのが大変です。

1週間に1回、3分の1換水を心掛けていますが、換水をサボって10日間に1回の頻度になると
発生することが多いコケです。長期間、維持している水槽でも換水タイミングをずらすと発生します。
小型水槽の方が、換水頻度とコケ発生の関係が高いと思います。30cmキューブ水槽で良くでます。

ガラス面やパイプに付くコケは粘着力が強力です。ブラシなどでは剥がれない場合が多いです。
その場合、コケ取り専用の道具があると便利です。ADAがプロレイザーと言う製品を販売しています。
私は、ADAのコピー品を通販で購入して使っています。全く問題なく使えています。
替え刃も通販で購入出来るので便利です。下の写真がコピー品プロレイザーです。

プロレイザー

金具の先にカッターナイフの替え刃の様な薄い刃物を挟んで、コケを削ぎ落します。
気持ちが良い程にスーーーーと剥がれます。剥がれたコケはミッキーマウスプラティーやエビが食べます。
三角定規やカッターナイフの替え刃も代用できます。カッターナイフの替え刃は、店舗スタッフが
良く使っています。水槽のガラスを接着している角のシリコンに傷を付けないよう、注意してください。
水漏れ、水槽崩壊の原因になります。

茶コケと緑コケの退治方法
 

茶コケも緑コケと同じく、ガラス面に粘着する場合は、珪藻類の固いコケです。
右側はプロレイザーで茶コケを削り落としたガラス面、左側は放置した状態です。

 茶コケと緑コケ

このコケは水槽セット時や、換水頻度が低い水槽で発生します。対策は削り落とした後、水槽の水を
半分、換水してください。濾過バクテリアが定着していない水槽で良く発生します。
先ずは、換水して硝酸塩濃度を落としてください。

糸状コケとアオミドロの退治方法
 

下の写真は糸状コケとアオミドロが同時に発生しています。相当に酷い状態です。
糸状藻アオミドロ属(接合藻綱)は水質が悪化した場合に発生します。
薬剤投与しか解決方法はありません。

 糸状コケとアオミドロ

このページに記載した茶コケ、緑コケ、糸状コケ、アオミドロであれば、カミハタの「アンチグリーン」が
お勧めです。使った経験からすると、効果は徐々に出ました。水草と熱帯魚、エビは無事でした。
クリプトの葉が数枚、溶けました。1ヵ月くらい掛けて、換水と投与を繰り返しました。
下の写真が「アンチグリーン」です。カミハタは「神畑養魚株式会社」のブランド名です。
老舗の錦鯉養魚場が母体です。

 アンチグリーン
ラン藻とアオコの退治方法
 

結論から申し上げると、リセットしか無いと思います。理由は強烈な異臭が水槽に残るからです。
本当に臭いです。下の写真のようになります。臭い場合は、ラン藻かアオコです。

 臭いアオコとラン藻  

ラン藻、アオコはシアノバクテリアと言うバクテリアの異常発生が原因です。アオコは飼育水が
緑色になります。
ラン藻は下の写真のようにソイルにベットリと付きます。緑コケと区別する方法は、異臭の有無です。
異臭がする(強烈に臭い)場合は、リセットです。緑コケは臭くないです。

ラン藻

ラン藻にも効く薬剤が販売されていますが、バクテリアを殺す薬剤です。リセットした方が早いです。
結構な値段もします。生体を隔離してリセットした方が被害が少ないと思います。

 
黒ヒゲコケの退治方法

黒ヒゲコケは正式には紅藻類に属します。他のコケとは違う種類です。
紅藻は紅色植物門に属する真核藻類です。普段の生活で馴染み深い紅藻は、海苔の原料になる
アサクサノリや、寒天の原料となるテングサなどです。食用の海苔はスサビノリが使われています。
海苔(スサビノリ)を育てるため、窒素、リン酸が豊富な河口や入江に養殖場があります。

このため、黒ヒゲコケを退治するには、水槽内から窒素とリン酸を除去すること必要です。
窒素は、水草の光合成によってリン酸の約10倍消費されます。リン酸は嫌気バクテリアからも
放出されます。このため、どうしても水槽内でリン酸が過剰になります。リン酸が蓄積される

のは、濾過バクテリアがいるフィルター内部です。デトリタスなどの汚泥がリン酸の元です。

黒ヒゲコケ

黒ヒゲコケの除去は、パイプ類であれば、キッチンハイターで漂白すると取れます。ガラス面は
緑色のコケと同じく、プロレイザーで削ぎ落してください。

黒ヒゲコケの退治は、リン酸を減らすしかありません。リン酸濃度の測定を行ってください。
下の写真は、ハンナ(HANNA)のリン酸測定器です。正確にリン酸濃度を測定できます。

ハンナのリン酸測定器

リン酸濃度はADA(株式会社アクアデザインアマノ)のパックチェッカーでも測定できます。
熱帯魚専門店で購入できます。黒ヒゲコケ退治のスタートには手頃な値段だと思います。
私も時々、使っています。硝酸塩濃度を測定できるADAのパックチェッカーも売っています。
下の写真がADAパックチェッカーでリン酸濃度を測定した結果です。
紫色になりました。リン酸濃度を落とす必要があります。

ADAのパックチェッカー

リン酸濃度を落とすには、砂、ソイル、フィルターの掃除が必要になります。プロホースで底床
(水槽の底に敷いた砂やソイル)の表層も吸い上げてください。
ソイルの場合は、ソイルの真上1cm位
上のところを吸い上げホースを左右に振り、ソイル表面に溜まった汚泥を吸い上げてください。

大磯砂の場合は、砂も一緒にプロホースで吸い上げてください。吸い上げ口の弁が砂と水を分け、
汚れた水だけ吸い上げます。最初は、汚れた水の色に驚くと思います。

下の写真は大磯砂をプロホースで吸い上げた時に撮影しました。1ヵ月、底の掃除をサボっていたら
黒ヒゲコケと緑コケが増えたので慌てて掃除した結果、この有り様です。1ケ月でこれだけ汚れます。


プロホースとは、水作(すいさく)株式会社と言うアクア用品のメーカーが製造・販売している排水用の
手動ポンプ、ホースです。アクア愛好家の方は良くご存知と思います。底床(ソイル、砂)の表面や内部の
汚れは、コリドラス類が病気になる原因となります。水槽の四隅は念入りに掃除が必要です。

コリドラスパンダ

この水槽では水槽の真ん中に熱帯魚が集まる傾向があります。このため、汚泥化しやすい水槽の四隅と
真ん中は、水槽のガラス底面が見えるまで砂を吸い上げます。プロホースの吸い上げパイプ全てが砂で
一杯になるまで吸い上げます。この状態になると、水の排水がゆっくりとなりますが、パイプの中の砂も
飼育水で洗えるので、バクテリアへのダメージを抑えて飼育水も排水できるプロホースを10年間位、愛用しています。

 

コリドラス類は死亡率が非常に高い魚種です。インターネットリサーチで2番目に高い結果となりました。
グッピーは飼育数が多いことを考えると実質的には最も死亡率が高いと言えます。底床の掃除は重要です。  

熱帯魚死亡率

Q:コケの再発を防止するコツ

コケは目立ってきたらスクレーバーで削ぎ落し、換水してください。コケの胞子が飼育水に散らばるので、コケを
削ぎ落とした後に硝酸塩と共にコケの残骸(胞子)も除去する必要があります。

コケが短期間に増える原因は、硝酸塩かリン酸の濃度が高い状態だからです。硝酸塩かリン酸が過剰になる理由は
7つ考えらます。尚、コケの抑制には水質改善以外に、照明時間の調整も効果 があります。7個目に照明時間も
加えておきました。

コケが多い水槽は、セラ(SERA)の硝酸塩試験薬で濃度を測定してみてください。10-20mg/ℓ単位で濃度が分かります。
下の写真はセラの硝酸塩濃度試験キットです。

硝酸塩の測定キット

コケが多い水槽は30mg/ℓを超えていると思います。硝酸塩の濃度を高くしている理由を①~⑥を見て、該当する
項目があれば改善してみてください。 ①~⑥を同時に行うのではなく、①から順番に試してみてください。実施が簡単
で効果が高いと考えられる順番に並べています。

  1. 餌の与え過ぎによる残飯、糞の過剰な増加  ➡ 餌の量を減らす
  2. 換水期間が長くなっているか、換水量が少ない  ➡ 換水期間を短くする、換水量を増やす
  3. 栄養系ソイルに成長の遅い水草を多く植えている  ➡ 成長の早い水草か、ランナーで成長する水草を追加する
  4. 水草が少なく硝酸塩を吸収できない水景  ➡ 流木や石を減らし水草を追加する
  5. 外部フィルターの濾材を長期間洗っていない  ➡ 飼育水で濾材を洗う
  6. 過密飼育(水槽サイズに適した生体数を超えている)による飼育水の過剰な汚れ  ➡ 換水を頻繁に行うか水槽を増やす
  7. 照明時間が長いか、過剰(強力)な照明設備(太陽光含む)  ➡ 照明時間の短縮、直射日光を遮光

一番簡単な対策は⑦の照明時間の調整です。先ず、今の照明時間よりも1時間短くして様子を見てください。
私はデジタルタイマーで6:45am点燈、2:15pm消灯に設定しています。 照明時間は7時間(一日)です。
太陽光などの直射日光はバックシートを水槽の外側ガラス面に貼るなどの対策で遮ってください。

一番難しい対策は⑥の過密飼育です。換水頻度を増やしてください。

コケを放置しておくと水槽を見るのも嫌になります。少しづつで良いのでコケを取り、水を換えてください。

私は水槽管理表をエクセルで作り、換水の記録を残すようにしています。この記録が換水のモチベーションに
なっています。参考になれば幸いです。下の表になります。

水槽管理表

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