熱帯魚を長生きさせるコツは、エサの与え方です。

エサは容器を横向きにして、指で叩きながら手の平に1cm四方くらいを落としてください。

絶対にやってはいけないのが、エサの容器を水面に向かって振りかざす方法です。料理の塩コショウで味付けするような与え方は避けてください。

理由は、エサを与えている量が毎回大きく異なるからです。また、与えた量が確認できません。

エサの量

下の写真が1cm四方くらいに落としたエサです。一度、手の平で量を確認、調整した後に
水槽にエサを入れてください。1cm四方の枠を油性マジックで手の平に書いてみてください。
その枠に収まるよう練習してみて下さい。油性マジックが消える頃には、同じ量を手の平に
落とせるようになると思います。

エサの与え方

この量で20匹のミッキーマウス・プラティが約1分で食べ尽くします。ミッキーマウス・プラティには、
この量を朝、2回与えて終わりです。合計約2分で食べ終わる量を与えています。私は1日1回派です。
1種類の熱帯魚だけを飼育するのを単独飼育と言います。単独飼育はエサの取り合いで魚種による差が
出ないので、エサを手の平から水面に落とすだけです。後は水流で散らばります。
  

複数の魚種にエサを与える方法

複数の種類を一つの水槽で飼育することを混泳と言います。混泳の場合はエサの与え方が非常に難しく
なります。理由は、魚種毎に泳ぐスピード、俊敏性、体格、気性に大きく差があるからです。体の大きさが
同じ位でも、これらの能力は大きく違います。下の写真は混泳している自宅の60cm規格水槽でエサを与えて
いる時に撮影しました。水槽の上層を泳ぐラスボラ・ヘテロモルファは、他の魚種より泳ぐスピードと気性の
激しさが格段に高いです。このため、水面にエサを落とすだけでは、全てラスボラ・ヘテロモルファが取って
しまいます。

混泳のエサ取り

スポイドを数か所に素早く動かしながら、エサを分散して与えています。下の方にいるカージナル・テトラと
レッドファントム・テトラが温和な性質です。このため、素早くスポイドを動かすことでエサを出来るだけ均等
に与えるよう気を付けています。   

スポイドで与える方法は、先ず手の平にエサを落とした後、プラスチックコップや小型のスリ鉢などの容器に
エサを移してください。その後、スポイドで飼育水を吸い上げ、容器に落としてください。
容器の中で飼育水とエサと混ぜると数秒でエサが容器の下に沈みます。沈んだエサと飼育水をスポイドで吸い上げて
ください。下の写真がエサをスリ鉢に落とした時に撮影しました。スリ鉢はダイソーの100均で買いました。

エサとスリ鉢とスポイド

吸い上げた後、スポイドを水槽に入れて少しづつ、場所を素早く動かしながらエサを与えてください。
エサ食いの様子も観察してください。エサを全く食べない個体がいたら、体の表面に白点や白く濁った個所が
ないか確認してください。体の表面に異常がある場合は直に熱帯魚用の薬で治療してください。
エサを食べる時に熱帯魚の調子が良く分かります。